韓国の大豆発酵食品である「醤」を中心とした伝統文化が、ユネスコの無形文化遺産に登録される見通しとなった。国家遺産庁の発表によると、ユネスコの無形文化遺産委員会に属する評価機関が「韓国の伝統的な醤文化」を無形文化遺産代表リストに登録するよう勧告した。これは12月にパラグアイのアスンシオンで開催される第19回無形遺産保護政府間委員会での最終決定において、肯定的な影響を与えると見込まれている。
評価機関は今回、58件の登録申請を審査し、韓国の「醤文化」を含む57件について登録を勧告した。審査結果はユネスコの無形遺産ウェブサイトで公表されている。
韓国における「醤文化」は、豆を用いて醤を仕込み、発酵させる工程全般を指し、これには調味料としての機能を超えて素材の準備や伝統的な発酵技術が含まれる。三国時代から続くこの文化は、朝鮮時代の王宮でも「醤庫」と呼ばれる専用の保管庫が置かれ、専属の官女が醤の管理にあたるなど、食生活において重要な位置を占めてきた。
醤文化は2018年12月、韓国国内で無形文化財に指定されたが、特定の保有者を認めない共同体種目として、国全体で自然に受け継がれている生活習慣と位置付けられている。
現在、韓国は22の無形文化遺産を保有し、世界第4位を占めている。「醤文化」は登録されれば23件目となる。
北朝鮮の「朝鮮服装の習俗」も登録が勧告されており、これが実現すると北朝鮮は5件の無形文化遺産を保有することになる。
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