韓国の伝統的家屋「韓屋(ハノク)」が密集する北村韓屋村(ソウル市鍾路区)で、一部区域で観光客の通行禁止措置が取られ、波紋が広がっている。
鍾路区は1日から北村の住宅密集地域を「レッドゾーン」とし、午後5時から翌日午前10時まで観光客の立ち入りを制限する措置を導入した。騒音やゴミの不法投棄、住民のプライバシー侵害などに対応するためだ。鍾路区は来年2月までを周知期間とし、それ以後は違反者に10万ウォン(約1万1000円)の罰金を科すとしている。
一方、北村周辺の店主たちは住民の苦情に理解を示しつつも、観光客の全面的な通行禁止は観光業に大きな影響を及ぼすのではないかと懸念している。観光コースから北村が外される可能性も指摘されているからだ。
1日午後、制限が始まると通行禁止を知らなかった一部の外国人観光客らが戸惑う様子を見せた。メキシコからの留学生は「案内アプリにこの情報がなく、長時間かけてやって来たのに入れなかった」と不満を語った。
カフェを経営する商店主はこの日、鍾路区の関係者に対し、通行制限の実施方法について苦情を述べていた。店主は「午後5時を過ぎると客足が完全に途絶えた。入り口に行くと通路が封鎖されていた」と話し、通行を一律禁止する措置に疑問を呈した。
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