自律走行パトロールロボット「ゴーリー(GOALIE)」が、今月から韓国江原道原州で活動を開始している。1日最大16時間の任務が可能。人間の警備能力に比べて、死角パトロールや迅速な移動など、さまざまな任務で成果を上げることが期待されている。
原州市によると、ゴーリーは今後2年間、原州のある河川での橋から橋までの3km区間で運行される。HL Mandoが開発・製造し、漢拏大学産学協力団が実証運営を担当する。
ゴーリーの注目点は、人間の警備能力の限界をどれほど補完できるかにある。HL Mandoによると、ゴーリーは警備員と協力してパトロールの死角をカバーし、デジタルに不慣れな警備員でも直感的に状況を確認できる機能を備えている。
さらに、特定区域に到達すると、自動で集中的に撮影し、4台のカメラで360度ビューの最適な映像を提供する。昼夜を問わず、特定の苦情発生エリアや頻度変化のある区域を集中パトロールする機能も備えており、防犯カメラの死角問題の解決や証拠映像の確保にも貢献する。
ゴーリーは、特定区域内で警告メッセージを自動再生したり、異常行動を検知するとスピーカーで警備員の警告メッセージを流したりすることも可能だ。特に、時間に制約なく常時パトロールができる点、広範囲に移動できる点、人間による感情摩擦を回避できる点が、人間の警備業務の物理的限界を克服する要素として注目されている。
また、ゴーリーは毎日最大16時間の任務を遂行できるため、既存の警備員が休憩時間を確保し、他の業務に集中する時間を確保できるという。
移動速度においても、ゴーリーは秒速2.2mの移動が可能で、HL Mandoは高齢の警備員の移動速度を秒速1.2mと仮定した場合、ゴリが44%速く移動できると分析している。さらに、若年の警備員(秒速1.5m)の移動速度と比較しても優れている。
障害物回避能力も備えており、設定されたルートに回避不可能な障害物がある場合、代替ルートを設定してパトロールを継続できる。
原州市は10月16日、HL Mando、漢拏大学とゴーリーの実証試験に関する業務協約を締結。漢拏大学のミン・ヨンジェ教授は「『ゴーリー』の名称はアイスホッケーでゴールを守るゴールキーパーに由来し、その名の通り安全を守るために活動します。今後もゴリの実証モニタリングを継続する」と述べた。
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