韓国食品医薬品安全処(食薬処)はこのほど、京畿道(キョンギド)にある食品製造加工業者を調査し、驚くべき事実を発見した。工場内の冷却装置の下にネズミの死骸があり、製造室で大量のネズミのふんも確認されたのだ。保管室の入り口付近ではゴキブリが確認され、食薬処は食品衛生法の衛生基準に違反したとしてこの業者に100万ウォン(約11万円)の罰金を科した。
死んだネズミではなく、生きたネズミがデリバリーの食べ物において発見されたケースもある。2020年、「配達された豚足に付いていたニラ和えに生きたネズミが発見された」との報道を受け、食薬処は該当の飲食店を調査した。その結果、天井に設置された換気扇の配管を移動していたネズミがニラ和えの容器に落ち、ニラ和えがそのまま包装され、配達されたことが確認された。食薬処は、この店がネズミのふんなどを発見していたにもかかわらず、不衛生な環境で営業を続けていたことに対し、行政処分とは別に施設の改修命令を下した。飲食店は約25日間にわたって、天井などの修理工事を進めた。
管轄する自治体はこの飲食店に対し、50万ウォン(約5万5000円)の行政処分を科し、飲食店の代表者は捜査を受けることになった。食薬処は「食品衛生法違反で5年以上の懲役または5000万ウォン(約550万円)以下の罰金に処される可能性がある」と説明する。
ネズミは食品汚染だけでなく感染症を媒介する恐れがある。ネズミが伝播する感染症には腎症候性出血熱やレプトスピラ症があり、いずれも発熱や筋肉痛、頭痛などを引き起こす。
こうした事件を受け、食薬処は調査基準を変更し、ネズミや異物が発見された場合は直接調査することにした。
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