韓国・現代自動車が新たな事業として取り組む「自動運転車ファウンドリー」(生産専門)が本格的に始動する。グーグルの自動運転子会社ウェイモ(Waymo)に、同社の電気自動車(EV)アイオニック5を供給する協力関係を締結したことによるものだ。この協力を機に、米テスラのロボタクシーとともに、停滞していたグローバルな自動運転技術の競争が再び激化しそうだ。
現代自動車はこのほど、ウェイモと自動運転技術に関する戦略的パートナーシップを締結した。ウェイモは現代のEVアイオニック5に、自社の6世代目完全自動運転技術「ウェイモドライバー」を搭載し、自動運転タクシーサービス「ウェイモワン」に投入する。
このアイオニック5は、現代自動車グループが米ジョージア州に建設中の新工場「メタプラントアメリカ」(HMGMA)で生産される。自動運転専用のハードウェアや電動ドアなどが装備されたモデルが提供される。
ウェイモは現在、アメリカのサンフランシスコ、ロサンゼルス、アリゾナ州フェニックスなどで約800台のロボタクシーを運行している。従来は中国メーカーのジーカーのEVを使用していたが、米政府の関税強化の影響で代替車両が求められていた。
現代自動車も、自動運転車ファウンドリー事業の拡大に向けたパートナーを必要としており、双方のニーズが一致した形だ。現代は、2025年末からウェイモドライバーを搭載したアイオニック5の道路走行テストを開始し、数年内に商業サービスを開始する。
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