ソウル市が2019年から設置している「公園内の本の休憩所」事業に対する市民の満足度が非常に高い。現在、8カ所が運営されており、梧桐(オドン)森林図書館では平日でも多くの利用者が訪れ、特に週末には1000人を超えることもある。
ソウル市城北区に住む会社員、キム・ウジョンさん(28)は毎週のように家の近くにある梧桐森林図書館を訪れる。ここは、散歩だけでなく本を読んで休憩もできる場所で、ゆっくりとした時間を過ごせる空間として親しまれている。昨年5月に開館した梧桐森林図書館は「ソウル市建築賞最優秀賞」を受賞し、地域の名所となっている。
10日に訪れた際も、梧桐森林図書館には平日にもかかわらず多くの住民が訪れ、席はほぼ埋まっていた。木材で作られた内装は自然と調和し、モンステラなどの観葉植物が配置され、まるで森の中で読書をしているような感覚を与える。また、公園の景色を眺めながら読書ができる窓際の席は非常に人気が高い。
梧桐森林図書館は、ソウル市が2019年から進めている「公園内の本の休憩所」事業の一環として設立された。この図書館には約9000冊の本があり、講演会や音楽会、子ども向けのワークショップも定期的に開催されている。ソウル市は2026年までに全20カ所の本の休憩所を目指しており、現在8カ所が運営中で、他にも建設中の施設が複数ある。
本の休憩所が他の図書館と異なる点は、自然と触れ合いながら本を読むことができるところにある。梧桐森林図書館の担当者は「初めて図書館に訪れる市民が意外と多い。散歩の途中に立ち寄って本を読む人や、少し休憩しながら読書を楽しむ人が多い」と語った。
このような本の休憩所は、他の地域でも人気を集めており、自然を感じられる設計が特徴だ。
2020年に開館した城東区の鷹峰(ウンボン)公園や、陽川(ヤンチョン)公園の休憩所も木材を活かしたデザインが採用されている。ソウル市の関係者は「風景と調和することを重視しており、重厚な図書館というよりも癒しの空間としての役割を目指している」と話している。
特に週末には訪問者が1000人を超えることもあり、梧桐森林図書館の平均訪問者数は1日あたり479人、鷹峰公園は475人、陽川公園は247人と多くの市民が利用している。
本の休憩所に対する満足度も非常に高く、2022年上半期には92.9点、下半期には95.9点を記録。2023年も上半期は93.5点、下半期は94.9点、そして今年の上半期も91.2点と、90点を上回る満足度を維持している。これは施設やプログラムに対する総合的な評価だ。
ソウル市のイ・スヨン庭園都市局長は「生活の中で四季を問わず利用できる人々中心の憩いの空間を拡充していきたい」と語り、「公園が地域の文化や休息、遊びの場として、市民がまた訪れたくなる場所にしたい」と強調した。
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