韓国でノンアルコールビール市場が拡大する中、海外企業も競争に参入している。韓国企業は小売店での販売拡大を通じて市場での地位を強化する。
英市場調査企業「グローバルデータ」によると、韓国を含むノンアルコール飲料市場は、年間平均23.1%の成長を続けている。
韓国市場でもその傾向が強まっている。OBビールによると、昨年の同社のノンアルコール製品の販売量は、前年に比べて9.8%増加した。
ギネス、青島、ミラーといった有名な外国ビールメーカーも、韓国市場でのシェア拡大を狙っている。青島は2020年、輸入ビールとして初めて韓国市場にノンアルコール製品「青島ノンアルコール」を投入。ギネスも今年4月にノンアルコール製品を韓国市場に投入した。
輸入ノンアルコールビールは、国産と大きな価格差がない点が強みとされる。酒類業界関係者によると、アルコール度数0.5%以下の輸入ノンアルコールビールは、ビールよりも税率が低く、関税も相対的に軽減されているという。この関係者は「ノンアルコールビールの場合、国産品が輸入品に比べて価格的な優位性はほとんどない」と説明する。
一方、韓国企業は、飲食店などの小売店を新たな販売チャネルとして開拓している。今年5月28日に公布された「酒類免許等に関する法律施行令改正」により、総合酒類卸業者がノンアルコール飲料を酒類とともに飲食店に供給できるようになったためだ。飲食店での販路拡大を図る韓国企業にとって有利になるとの見方がある。
ビール業界関係者は「これまでノンアルコールビールは主にコンビニやスーパーで流通していたが、市場拡大に伴い、飲食店での需要が増えると期待している」と述べた。
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