韓国京畿道(キョンギド)富川市(プチョンシ)にあるホテルで22日午後発生した火災で、宿泊客7人が死亡し、12人が負傷した。消防当局は160人以上を動員し、約3時間後に鎮火した。被害者の中には避難のために飛び降りた際に死亡した人もいた。ホテルにはスプリンクラーが設置されておらず、有毒ガスの拡散が被害を拡大させたと見られている。
京畿道消防災難本部によると、23日午後7時39分ごろ、富川市遠美区にある地上9階建てのホテル8階の客室で原因不明の火災が発生した。最初に火が発生したとされる810号室には、当時宿泊客がいなかったことが判明している。
消防は約160人の人員と70台以上の装備を投入し、午後10時26分ごろには鎮圧した。
この火災で宿泊客7人(20代男女2人、30代男性2人、40代女性1人、50代男性1人)が死亡した。
うち男女2人は、火災発生後に避難のために消防隊が建物の外に設置したエアマットに飛び降りた。ただ、1人が飛び降りた際にエアマットがひっくり返り、その結果、後に飛び降りたもう1人も死亡したという。
消防当局は、火災とともに発生した有毒ガスが建物内部に急速に拡散し、人的被害を拡大させたと見ている。実際に、消防隊員が通報を受けて約4分で現場に到着したが、すでにホテル内部は煙で満ちていたという。
その後の調べで、このホテルの64室すべてに基本的な消火設備であるスプリンクラーが設置されていなかったことが確認された。消防関係者によると、このホテルが竣工した2003年当時、スプリンクラーは消防法・建築法などの関連法で設置義務がなかったことが原因と見られている。
ホテルの向かいに住んでいる住民は「爆発音のような音の後に人々が運ばれていった」と当時の状況を語った。
当局は、火災発生時にこのホテルに外国人を含む合計23人が宿泊していたと見ている。しかし、現在までに確認された死傷者はすべて韓国人だという。
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