韓国で20代のアルバイト労働者が高温下でエアコンを設置している最中に熱中症で死亡した事件について、業者が適切な救護措置を講じなかったとの主張が出ている。亡くなったアルバイトの遺族と光州(クァンジュ)・全南(チョンナム)地域の労働安全衛生を守る団体が19日に光州地方労働基準監督署前で記者会見を開いた。
このアルバイトは13日午後、全南長城(チャンソン)郡の中学校の給食室でエアコン設置作業中、めまいを訴えて倒れ、そのまま死亡した。遺族と団体によると、アルバイトは午後1時40分からエアコンのない室内で作業し、午後4時40分ごろに異常を来して倒れたという。
遺族によると、業者は午後5時9分にアルバイトが倒れている写真を家族に送り、「迎えに来てほしい」と連絡したと主張している。アルバイトは午後5時10分ごろ意識を失い、業者は午後5時半に119番通報したとされる。救急隊が到着した時にはアルバイトの体温は高すぎて測定できない状態で、死亡時の体温は40度以上あった。
遺族は「倒れた者を1時間近く日光にさらし、救護措置が不十分だった。働き始めてわずか2日で死んだ」と述べた。また、業者が基礎疾患があったなどと被害者に責任を転嫁していると批判し「この事故は人為的な過失によるものだ」と指摘している。
遺族は、アルバイトが働いていた下請け業者と元請け業者を重大災害処罰法および産業安全衛生法違反の疑いで告発した。
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