韓国で昨年の犯罪発生・検挙件数が夏場の第3四半期(7~9月)に最も多かったことが、警察庁の犯罪統計で明らかになった。現場の警察官も「犯罪発生率は4月ごろから高まり9月を境に落ちる」と指摘しており、殺人的な猛暑が続く今、治安の一線で懸念が高まっている。
世界経済フォーラムが2022年に発表した「猛暑と精神健康」に関する報告書は「温度が1~2度上がると暴力犯罪が3~5%増加する可能性がある」と分析している。米コロンビア大学やハーバード大学の合同研究チームもシカゴで気温が平均より10度高くなれば、銃撃事件が33.8%増えるという研究結果を公表した。
韓国では特に性犯罪が季節の影響を受けやすいとされている。最高検察庁の「2023犯罪分析」によると、2022年に性暴力犯罪が最も多発した季節は夏(29.4%)だった。
違法撮影は7~8月に集中している。警察庁の集計では、昨年の違法撮影の検挙件数は6626件のうち7~8月が1297件(19.6%)を占めた。
東国(トングク)大学警察行政学科のイ・ユンホ教授は夏場に性犯罪が増える理由について「野外活動の増加で潜在的な標的が多く、天気で露出が多くなるためだ。露出が激しいからといって性犯罪を正当化できるはずもないが、関係性も否定できない」と述べた。
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