パリ五輪バドミントン女子シングルスで金メダルを獲得したアン・セヨン選手(22)の暴露が韓国国内で波紋を広げている。
アン・セヨン選手は5日、女子シングルス決勝戦で、世界9位の何氷嬌(中国)に2-0で完勝し、1996年のアトランタ五輪以来28年ぶりに、バドミントンシングルスで韓国に金メダルをもたらした。
問題が起きたのは、その直後だった。
アン・セヨン選手は「昨年の中国・杭州アジア大会以後、私の膝の負傷程度は思ったより深刻だった。簡単に治るレベルでなかったのに、代表チームはあまりにも安易に考え、それに大きく失望した」と述べ、韓国バドミントン協会を批判した。
アン・セヨン選手はアジア大会で、ひざの腱が断裂するけがをしており、それが完治していないまま今回の五輪に出場していた。これを暴露することにより、同協会や代表チームによる選手の負傷管理や練習方法に苦言を呈した形だ。
さらに、アン・セヨン選手は「この瞬間を最後に、代表チームと今後、行動を共にするのは難しいのではないか」と述べ、個人の資格で国際大会に出場する意向を示唆した。
今回の五輪では、韓国はバドミントンで金メダルと銀メダルをそれぞれ1つずつ獲得している。アン・セヨン選手は「シングルスとダブルスで異なる。ただ協会は(選手の)すべてを阻止し、ある面では“自由”の名のもとで放任している。(韓国の)バドミントンはもっと発展できるのに、金メダルが1つしか出ていない理由について、しっかり考えてほしい」と訴えた。
この発言に関連して、韓国政府も強く反応し、文化体育観光省は6日、「五輪が終わり次第、事実関係を正確に把握し、その結果に基づいて改善措置が必要か検討する」としている。
大韓体育会も7日、調査委員会を設置し、五輪閉幕後、調査を本格化させると明らかにした。
アン・セヨン選手は7日に帰国し、取材団の質問に「詳しい話は相談した後、できるだけ早く申し上げる」と述べるにとどめた。
一方、韓国バドミントン協会は「今年2月から専門のトレーナーをつけて負傷の管理・回復を手助けしてきた」と反論している。
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