韓国軍当局が早ければ来月から「実尾島(シルミド)部隊」工作員4人の遺体発掘に乗り出す。工作員たちが「ソウル交戦」で死刑宣告を受けて執行、密かに埋葬されてから52年後のことだ。国防相は初めて遺族側に謝罪の意を表明する。
国防省は9~10月ごろ、開土祭を開き、京畿道高陽市徳陽区(キョンギド・コヤンシ・トクヤング)所在の「ソウル市立昇華院」墓地内で発掘作業を進める。
国防省は、今回の発掘作業で遺体が識別されれば、遺伝子(DNA)鑑識を通じて身元を確認し、発掘された遺留品は保存する。
今回の発掘は第2期真実・和解のための過去事整理委員会(真和委)が2022年11月、「実尾島部隊工作員遺体暗埋葬事件の責任がある国防省と空軍は、真和委の調査結果により死刑が執行された工作員4人の遺体発掘を施行しなければならない」と勧告したことに伴うものだ。
「実尾島部隊」は北朝鮮浸透作戦を目的に1968年4月1日に空軍隷下に創設された部隊で、正式名称は「第2325戦隊第209派遣隊」だ。しかし、同部隊に選抜された北派工作員31人のうち7人は訓練中に死亡し、残りの24人は過酷な訓練と不当な処遇に反発して、1971年8月23日に基幹兵18人を殺害し武装して脱走した。
脱走した工作員たちは市内バスに乗ってソウルに向かう途中、軍・警察と交戦し、この過程で工作員20人が死亡した。生き残った4人は逮捕後、空軍軍法会議に引き渡され、死刑判決を受けた。軍は1972年3月10日、死刑を執行した。
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