韓国に本格的な暑さが到来して紫外線指数も高くなり、メガネ・レンズ業界が目の健康と機能性の追求に乗り出した。
紫外線は目の健康に直接的な影響を及ぼす。波長よってUVA、UVB、UVCに分けられる。UVCは大気圏でほとんど反射されるが、UVAとUVBは地表に到達し、肌や目などに影響を及ぼすという。
紫外線に長く当たると網膜が損傷し結膜炎、白内障、黄斑変性などの発病リスクが高くなる。このため、機能性メガネレンズである「調光レンズ」の需要も増えている。
調光レンズは、普段は透明なレンズだが、紫外線の量によってサングラスのように色が変わる。メガネとサングラスの両方を所持する必要がなく、屋内外との行き来が多いユーザーの利便性を高めた。
韓国でレンズや眼鏡用品を製造・流通する「エシロコリア(ESSILOR)」によると、調光レンズ「トランジションズ」の今年の売り上げは対前年同期比29%増となった。昨年、韓国発売20周年を迎えた「トランジションズ」は、韓国の調光レンズ市場でシェア1位だ。
韓国HOYAレンズも調光レンズ「センシティ」の市場占有率が2021年に7%だったが、昨年は8~9%に増加したとみている。
一般レンズより価格が高くても調光レンズに対する需要が増えているという。韓国HOYAレンズ関係者は「紫外線遮断とともに目の健康の重要性も同時に強調されており、サングラスを着用しなければならないという認識が高まった。眼鏡をかけている人が屋内外を行き来する時にサングラスの代わりになる調光レンズの需要が増えた」と話した。
一方、デジタル機器の使用時間が増え、コンタクトレンズの機能性に対する関心も高まっている。韓国放送通信委員会によると、昨年、韓国人の1日平均スマートフォン利用時間は126分で、2019年の109分に比べて15分増えた。
コンタクトレンズを装着してデジタル機器を使用する時間が長くなれば、目が乾燥する。画面を眺める時、瞬きの回数が普段より減り、涙が蒸発するためだ。
韓国アルコンは、しっとり感を強調した「ウォーターレンズ」の新たなブランドキャンペーンを展開中だ。韓国アルコン関係者は「デジタル機器の使用が増え活動時間も多い20~30代が主にレンズを装着し、需要がさらに高まった。製品開発の速度を上げている」と答えた。
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