韓国コンテンツ振興院が、3月に開かれたゲーム開発者コンファレンスで開発者3000人を対象にアンケート調査をしたところ、本人または同僚が「生成AI(人工知能)を使用している」「使用中ではないが関心がある」という回答が64%に上った。
グローバルゲーム社の生成AIの使用部署の比率を調べれば、まだビジネス・財務(44%)、コミュニティ・マーケティング・PR(41%)など非開発部署で使用比率が高かった。
ゲーム開発関連部署の中でもプログラミング・エンジニアリング部署が25%、ゲームデザイン部署が21%、ビジュアルアート部署が16%、オーディオ部署が14%――など、さまざまな方向で生成AIを使用中であることがわかった。
同振興院は、ゲーム会社が生成AIを積極的に導入する理由として、開発時間の短縮と予算削減、開発効率性の向上を挙げた。最近、AAA級ゲーム開発におよそ2億ドル(1ウォン=約0.11円)がかかる。だが生成AIで単純作業を代替し、開発時間を短縮すれば、それだけ費用を節減できるという。
韓国コンテンツ振興院はまた、精巧な生成AIを導入した場合、ユーザー満足度が高くなると分析した。ユーザーがあらかじめプログラミングされた単純なNPCと競争したり対決したりするより、高度な生成AIをNPCに使って、予測しにくい多様なパターンと状況を作り出せば、ユーザーの満足度を高めることができる。
このようにゲーム会社の生成AIに対する関心が高まると、米半導体大手エヌビディアもゲーム内のノンプレイヤーキャラクター(NPC)開発ツールである「アバター・クラウド・エンジン(ACE)」を昨年発売した。
ゲーム会社はACEを使ってリアルタイムでユーザーと対話できるNPCを製作することができる。ACEで作ったNPCは、ユーザーの行動を分析し、創意的に台詞を作り出す。台詞によって表情やイントネーションなどの反応も変わる。
韓国国内ではバトルグラウンドIP(知的財産権)で有名なクラフトンが生成AI使用に積極的だ。
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