韓国・仁川(インチョン)地裁は23日、児童福祉法上の児童売買の罪に問われたブローカーA氏(25)に懲役1年2カ月を言い渡した。実の娘を販売した罪に問われた実母B(27)氏、A氏からB氏の娘を購入したC(53・女)氏にはともに懲役6カ月、執行猶予2年が言い渡された。
A氏は2019年8月24日、B氏が入院した病院を訪れ、病院費98万ウォン(約11万円)を支払って、B氏の生後6日の娘Dさんを渡された。その後、A氏は同日午前11時34分ごろ、仁川のあるカフェでC氏に会い、300万ウォン(約34万円)を受け取ってDさんを売り渡した。
同年7月、A氏はインターネットで「彼氏との間に子どもができたが、育てる能力がない」というB氏のメッセージを見て、「夫が無精子症で妊娠できず、子どもを引き取って育てたい」とB氏に近づいた。
また、養子縁組を望んでいたC氏には、自分が妊婦であるかのように見せかけ、「子どもを出産してから、養子縁組したい」と連絡し、売買が成立したという。
しかし、その後、C氏はDさんを自分の子どもとして届け出る過程で困難が生じると、子どもをベビーボックスに遺棄した。幸い、Dさんは他のところに養子縁組され、現在無事であることがわかった。
地裁は「A氏は児童を育てる意思と能力がないにもかかわらず、B氏と子どもを実際に育てる人に接近して双方を騙しながら乳児を売買した。子ども売買で代価をやりとりするなど犯行を主導し、罪質が悪い」と判示した。
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