「マンションではなく、4億の新築のお墓です」。韓国全羅南道務安(チョンラナムド・ムアン)のある新築マンションの入居予定者たちから、訴えが相次いでいる。事前点検で数万件に上る欠陥が発見されたためだ。
入居予定者らによると、問題の新築マンション団地には、800世帯余りが今月末に入居する予定だという。
しかし入居1カ月前となる3日、マンションの建物外壁と内部床、壁面が傾いており、コンクリート骨組みが曲がるなど多数の欠陥が発見された。部屋だけでなく、エレベーターや階段でも欠陥も見つかった。
入居予定者たちは、地元自治体のホームページに、120件あまりの嘆願文を書き込み、「竣工許可は絶対に出さないでほしい」と求めた。
ある入居予定者は「分譲後、丸2年を待ってついに入居時期を迎えたが、事前点検に行って驚愕した」と不満をぶちまけた。また別の入居予定者は「光州建物崩壊事故のように崩れ落ち、多くの人命被害が発生しないだろうか」か」と不安な声を書き込んだ。
一部の分譲予定者は2日、マンションの前で竣工反対デモも実施した。
欠陥に関する苦情を確認した地元自治体は9日、「全南道マンション品質点検団」を投入し、欠陥がないか改めて総点検をする。点検団には、各分野の専門家12人が参加し、入居予定者も加わる。
自治体関係者は「このマンションでは2回の欠陥点検があった。民間業者による点検で深刻な欠陥が発見されており、専門家による点検団を通じて徹底的に欠陥の洗い出しをしたい。入居者の安全を脅かすほどの重大な欠陥が発見されれば、竣工の承認はしない」と話した。
(c)news1