胃がんは韓国人に多く、患者発生数は毎年約3万人程度に高止まりしている。胃がんの発病率が世界一の国として知られ、人口10万人当たりの発病率は米国の10倍に上るという。
韓国人に胃がんが多い理由は、辛くてしょっぱく、脂っこい肉類中心の食習慣、頻繁な飲酒と喫煙、低調な胃がん検診率などが挙げられる。数年前から20~30代の胃がん発生率が急増しており、健康診断の重要性が増している。
胃がんはさまざまな要因が複合的に作用して発生するが、主な発病要因としてはヘリコバクター菌(ヘリコバクターピロリ菌)が挙げられる。
ヘリコバクター菌は、世界保健機関(WHO)が指定した第1級の発がん性物質で、胃粘膜と粘液の間に寄生。感染による慢性的な胃炎は胃がん発生率の増加につながり、機能性消化不良などを引き起こす。
胃炎や胃かいようが現れた後▽胸焼けや消化不良▽食欲不振や体重減少▽上腹部の痛み――などがあればヘリコバクター菌感染が疑われる。薬の服用などで治療が可能で、胃がんも早期に発見すれば完治率は90%に達する。このため定期的な診断による早期発見が重要だ。
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