韓国で2022年に肺がんで死亡した女性の数が、乳がんと卵巣がんによる死亡者の合計より多かったことが、国家がん情報センターの統計でわかった。製薬会社が検診の呼び掛けを始めるなど、肺がんについて異常がないか必ず確認すべきだという認識が広がりつつある。
統計によると、2022年にがんで死亡した女性は計3万2142人で、女性全体(17万6474人)の18.2%だった。死亡率が最も高いのは肺がんの4869人(がんによる死亡者の15.1%)で▽大腸がん(12.2%)▽すい臓がん(10.9%)▽乳がん(8.9%)――が続いた。
2008~2015年の観察をもとにした研究結果では、女性の肺がん患者の94.4%は非喫煙者であることがわかっており、たばこを吸うかどうかに関わらず、検診を受ける必要があるといえる。
だが、一般の人たち1015人を対象にしたアンケートでは「一度も肺がん検診を受けていない」と答えた女性428人のうち66%が「症状がないから」を理由に挙げ、41%は「検診方法がわからなくて」と答えた(複数回答)。
肺がんは主に50~70代の中高年層で発症。年間約3万人が肺がんと診断され、そのうち65歳以上が2万人以上を占める。
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