2024 年 11月 23日 (土)
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中国ネット通販拡大で実は潤う韓国航空会社の貨物営業…「仁川経由で米欧へ」という旨味

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中国流通大手の世界市場攻略が加速し、韓国の航空会社が反射利益を享受している。産業界全般で中国プラットフォームの急速な成長を懸念する一方で、航空貨物業界ではむしろ規模を拡大する機会と評価されている。

昨年、仁川空港で処理した海上-航空複合運送貨物は9万8560トンで、前年比43%増加した。複合運送貨物は海上で韓国に輸送され、仁川空港を経て海外に出る貨物をいう。

貨物の出発地は99.6%が中国で、主に東北部の電子商取引物品が積まれている。これらの貨物は47%が北米、31%が欧州に向けて輸送された。

最近になって、中国の電子商取引業者は超低価格と無料配送を前面に出して世界を攻略している。昨年、世界で最も多くダウンロードされたeコマースアプリ1位に「テム(Temu)」、2位は「シーイン(SHEIN)」、4位が「アリエクスプレス(AliExpress)」という記録が出るほど急成長している。これらの会社をまとめて「アルテッシュ」と呼ぶ。

このような状況のため、自国で処理する物量のほかにも、北東アジアのハブ空港である仁川(インチョン)空港を利用する場合が増加したのだ。仁川空港公社関係者は「中国政府が海外からのネット通販物流拠点に指定した威海(中国山東省)の場合、大型貨物空港がなく中国国内空港に陸路で運送するより仁川―威海が近い。仁川空港のネットワークが利点になって相当量の貨物を処理している」と指摘する。

公社によると、先月時点で旅客なしで仁川空港に定期便で就航した貨物航空会社は計18社。米国の航空会社が6社で最も多く、欧州と中国がそれぞれ4社だ。これに大韓航空、アシアナ航空、済州(チェジュ)航空のように旅客・貨物が同時に就航したり、旅客機のカーゴを利用したベリカーゴ(belly cargo)を活用する国内外の航空会社を加えれば就航航空会社はさらに増える。

このため、中国発の物流量を吸収しようとする韓国航空会社の動きも活発になっている。国内1位の貨物航空会社である大韓航空の昨年第4四半期の貨物売り上げのうち39%は中国発の貨物だ。2019年比、全体の貨物収益のうち電子商取引の割合が4%から13%へと3倍以上増え、特に中国から仁川空港を経て、米国に向かう積み替え貨物が拡大したというのが大韓航空の説明だ。

済州航空は、威海にベリカーゴを週7便運航しており、昨年12月、近隣の煙台貨物路線を週6便から11便に増便した。済州航空関係者は「中国電子商取引を通じて衣類、雑貨などを購入する顧客が増えている。世界の通販市場の活性化で、海外の消費者が韓国のオンラインサイトから購入する市場も成長し航空貨物にプラスの影響を与えるだろう」と話した。

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