韓国の鎮安(チナン)郡認知症安心センターはAI(人工知能)専門企業ミスターマインドの技術を活用したケアロボットにより、認知症の高齢者100人を支援している。認知症患者のケアに関し、ケアロボットが人間に取って代わることができるのか注目される。
このケアロボットは認知症のお年寄りだけでなく、一人暮らしの高齢者の話し相手になったり、歌、昔話、〇×クイズなどを楽しんだりすることができる。
日本で言えばソニーのAIBO(アイボ)に近い。韓国より先に超高齢化社会を迎えた日本は介護者不足対策の一つとしてロボット開発に乗り出し、開発会社が100社以上ある。代表的なアイボはカメラやAIシステムで見守り、高齢者が倒れるなどしたら家族に写真を伝送する。
だが、産業界はAIが介護者に代わるには、まだ少なくない時間がかかると見ている。ケア関連企業ケアダックのパク・ジェビョン代表は「シルバーケアには非常に繊細なヒューマンタッチが必要だ。看病と老人の世話に必要なのは、プログラミング的にことを運ぶのではなく、子どもとしての物理的行為だ」と説明した。
70~80年間、もしくはそれ以上の社会生活を送ってきた人にとって、機械の「こんにちは」「どうですか」といった単純な音声AIが子どもの安否通話や社会福祉士の関心に取って代わるのは難しいというのだ。
また、介護や家事の他、高齢者の特定疾患についての専門的な管理知識やノウハウ、経験などを備えた人の管理が必須だとシニア産業界は分析している。
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