韓国の現代(ヒョンデ)エレベーターの維持管理サービス「MIRI」(ミリ)が発売8カ月で販売台数2万5000台を突破した。ミリはエレベーター内部に設置されたAIカメラが悲鳴や異常動作を感知し、顧客ケアセンターに位置と映像を伝送するサービス。犯罪防止や容疑者の確保に効果を挙げそうだ。
ライバル会社も先を争って同種のサービスを開発。TKエレベーターはAIベースの安全保護ソリューション「T-VIEW(ティービュー)」のパイロットテスト中だ。やはりAIがエレベーター内の異常を感知して顧客センターに伝え、相談員が現場状況を把握して119などに通報する。
こうしたシステム開発のきっかけは釜山(プサン)回し蹴り事件がきっかけだった。釜山で夜明けに帰宅した20代女性がエレベーターを待っていたところ、前科18犯の男にひどい暴行を受け、防犯カメラの死角で乱暴されそうになった事件だ。
密閉された空間で一人にされたり、他人とともに利用したりすることのあるエレベーターの防犯にスポットが当たっているというのが業界の見方だ。
実際ミリは初め病院やホテルなどを中心に導入され、最近はアパートやマンションなど住居施設の需要が大きく増えたという。
業界関係者は「常駐管理者がおらず、防犯カメラが不足しているオフィステル、ビラからの問い合わせが多い。アパートやワンルーム、多世帯住宅などにも急速に導入され始めている」と話した。
(c)news1