韓国で今、お茶を求める消費者が増えている。ゼロシュガーやゼロカロリーを売りにしていた炭酸飲料の消費が落ちる一方で、主に中高年層の飲み物とされたお茶が、幅広い層に受け入れられている。
食品産業統計情報のマーケットリンク資料によると、昨年、韓国でのお茶の小売店の売り上げは4159億ウォン(1ウォン=約0.1円)で、前年比6.9%増加した。2021年は3444億ウォン、2022年は3890億ウォンで、3カ年の年平均成長率は9.8%になった。一方、炭酸飲料の小売店の売り上げは4.5%減の1兆4117億ウォンで、成長が止まった形だ。
お茶人気の高まりを受け、業界はお茶の商品を拡大させている。スターバックスコリアは、ミルクティーとしても飲める「ホワイトタロットラテ」「クラシックミルクティー」を発売したところ、それぞれ1週間で30万杯、半月で100万杯が販売された。こうした新商品の人気もあり、昨年、茶飲料の売り上げが前年比で15.5%増加した。
年度別の売り上げ上位10位の中に「グレープフルーツハニーブラックティー」や「ゆずミントティー」が入り、お茶の存在感が増している。
茶道体験ができる店など、お茶を専門に飲める外食業も人気だ。高級文化や体験型コンテンツを楽しむMZ世代の傾向を反映したものだ。
業界関係者は「今年の冬は前年より寒くなかったのに、温かいお茶をはじめ、全体のお茶飲料の消費が増えた」としている。
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