韓国の旧正月で、親戚が集まった際に語られる話題が「子どもの背丈」だ。特に成長期の子どもたちが集まっていると「どの程度育つか」「同年代のいとこたちよりよく育っているか」などが話題になる。
仁荷(インハ)大学病院の健康医学情報が、子どもたちの身長が伸びる時期や成長に役立つ睡眠習慣、栄養摂取などに関する情報を紹介した。
韓国では多くの親は、自分の背が低ければ、子どもも低くなるのかと気にしている。身長は遺伝に大きな影響を受ける。親の背が高いと子どもの背も高くなり、逆もそうだ。
ただ、遺伝がすべてを決定づけるわけではない。親の関心、環境的な要素などが子どもの身長の伸びに影響を与える可能性があるためだ。
では、睡眠が身長を伸ばすのに最適な方法なのか。睡眠は身長の伸びに非常に重要な要素だ。子どもたちが寝ている間に成長ホルモンが活発に分泌されるためだ。
したがって、成長期の子どもたちはなるべく午後9~11時に寝床に入った方が良い。また、寝る前にはチョコレート、コーラ、コーヒーの摂取を避ける。さらに睡眠環境は暗く静かな方が良く、眠る前にコンピューターやスマートフォンを使わない方が良い。
成長期には栄養をバランスよく十分に摂取することも重要だ。旬の野菜や果物の摂取が役立ち、その中でも特にキウイ、みかん、ほうれん草、ブロッコリー、ニンジンなどが成長に役立つとされる。骨格や血管を構成するたんぱく質が豊富な肉類や魚類、海産物も十分に食べなければならない。
もし、片方の肩が下がったり、背中が曲がった場合には、身長の伸びを妨げる可能性があるため、脊椎をまっすぐに伸ばし、正しい姿勢を取ることができるようにする必要がある。1週間に3回以上、30分程度の運動をしたり、毎日15~30分ずつストレッチをしたりすることが成長板軟骨細胞分化に役立つ。
女性は15~18歳、男性は18~21歳くらいになると、たいてい成長板が閉じられ、背がこれ以上伸びない。しかし、人によって成長速度と時期には個人差がある。また、背は順調に伸びるのではなく、成長期と休止期を繰り返すため、今すぐ背が伸びないからといって、ここで背が止まると断定するのは難しい。正確な状態は小児青少年科で診療を受けて確認することができる。
大人がよく言う言葉の一つが「幼いころに太った分だけ背丈が伸びる」だ。しかし、子どもの体重が、標準体重より20%以上多い小児肥満に該当する場合、むしろ身長成長に問題が起きる可能性がある。
小児肥満になると、性ホルモンの過剰で2次性徴が思春期より早く起こる「性早熟」が現れる確率が高くなるからだ。早熟症が現れると、身長の成長が早く止まるようになり、遺伝的に期待できた身長より最終的に背が低くなる可能性がある。早熟症は早期に発見して治療することが非常に重要である。
子どもの背が低いことが心配なら、小児青少年科で診療を受けるのも選択肢の一つかもしれない。小児青少年科では、子どもの全般的な健康状態を把握し、子どもの身長の伸びに役立つ最適の治療方法を提示してくれるからである。
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