韓国の産業通商資源中小ベンチャー企業委員会はこのほど、石油および石油代替燃料事業法(石油事業法)の改正案を議決した。持続可能な航空燃料(SAF)や廃プラスチック熱分解油事業などの障害になっていた規制が改善されれば、韓国の精油・化学業界の低炭素新事業が加速しそうだ。
SAFは石油など化石資源ではなく動物性・植物性油や海藻類、都市廃棄物ガスなど環境にやさしい燃料で製造したもの。廃プラスチック熱分解油も国内精油・化学企業の新事業の一つで、廃プラスチックを加熱して抽出した油から製品を生産する。
国内企業はこうした新規事業への進出のために投資を続けてきたが、これまでの石油事業法はSAFや廃プラスチック熱分解油の使用を認めていなかった。
改正案は石油代替燃料にバイオ燃料、再生合成燃料を含め、石油精製工程に使用できるようにした。政府がSAFや廃プラスチック熱分解油など石油代替燃料の原料確保や普及を支援できる条項も新設する。
改正案は国会法制司法委員会と本会議の議決を控えており、通過すれば公布の6カ月後に施行される。政府が施行令改正まで終えれば、新規事業の足を引っ張っていた規制は消えることになる。
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