2025 年 1月 3日 (金)
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「病気なのに診療受けられない」韓国人、オーストリアの30倍、オランダの15倍というレベル

ソウル大学病院(写真は記事の内容とは関係ありません)(c)news1

病気になっても病院診療を受けられなかった韓国国民の割合がオーストリアの30倍に達するという研究結果が出た。原因としては「ケア不足」などが挙げられている。

韓国保健行政学会によると、延世(ヨンセ)大学校保健大学院保健政策学科のチョン・ウジン教授は、2018年に韓国医療パネル調査に参加した満18歳以上の国民1万3359人の回答の分析結果を学会学術誌の最近号に載せた。

研究結果を見ると、この1年間、病院や医院の治療や検査が必要だったが、受けられなかったことがあるという「未充足医療経験率」が11.7%だった。これは同年、欧州連合(EU)が実施した調査のうち、アンケート項目が同じ33カ国と比べて4番目に高い。

韓国より高い国はアルバニア(21.5%)とエストニア(18.9%)、セルビア(11.8%)程度だ。韓国の未充足医療経験率はオーストリア(0.4%)の30倍、オランダ(0.8%)の15倍水準だ。イタリア(2.6%)、フランス(3.4%)、英国(8.3%)も相対的に低い水準を示した。

地域別では江原道(カンウォンド)」の未充足医療経験率が22.9%で最も高く、済州(チェジュ、16.2%)、全羅北道(チョルラブクド、14.3%)、大邱(テグ、14.1%)の順だった。最も低い地域は全羅南道(チョルラナムド、4.9%)で、光州(クァンジュ、5.7%)、蔚山(ウルサン、6.7%)なども低い方だった。全羅南道(チョルラナムド)と江原道(カンウォンド)の格差は4倍以上に広がった。

チョン教授が国内未充足医療経験の理由を3つのカテゴリーに分けてみた結果、「ケア不足」「時間的制約」「診療費負担」の順で回答が多かった。「ケア不足」は健康上の理由や幼い子どもの世話をしてくれる人がいない、あるいはどこに行けばいいのかわからなくてとの回答を集計した結果だ。

チョン教授は「韓国のシステムが国民の未充足経験率水準とその地域間格差などを縮めることに成功したとは言い難い。国民の健康維持と向上がもはや保健医療部門だけの末端の問題ではないことを直視するタイミングだ」と指摘した。

(c)news1

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