ソウルで26日開かれたデジタル未来革新大展で、韓国最大のフードデリバリーアプリ「配達の民族」のブースが観覧客でごった返した。アプリを運営する企業「優雅な兄弟たち(WoowaBrothers)」の調理ロボット「YORI」(料理)がついにベールを脱いだのだ。
「YORI」が初めて実演した料理は、ステーキとフライドポテトだった。
「おいしい食べ物を作るロボティクス・イニシアティブ」(Yummy Operations Robotics Initiative)――これが「YORI」に込められた思いだ。「YORI」は「優雅な兄弟たち」と、「ロボット界のレオナルド・ダ・ヴィンチ」と呼ばれるデニス・ホン教授の所属する米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)ロメラ(RoMeLA)研究所で共同研究・開発されている。
「YORI」は単一メニューしか作ることができなかった既存の調理ロボットとは異なり、デュアルアーム(Dua-Arm)技術をもとに、調理の基本動作であり精巧さが必要な「包丁さばき」「こねる」などの動作が可能だ。
開業を準備中の店主ならば、専門シェフのレシピが適用された「YORI」を使って客に料理を迅速に提供できるようになる。「YORI」のキッチンで、好みの香辛料とソースを入れれば、好きな食べ物が調理される。「YORI」は人の筋肉に似たモーターを使って動く。
デニス・ホン教授が描く近未来の配達注文方式はこうだ。
「配達の民族」アプリを起動してキムチチゲを選ぶと、工場で好みの具合に調理してくれる。唐辛子の量を決めたり豚肉を抜いたりすることもできる。作られた料理は配達ロボットで客に届けられる。調理時間は20分ほどだ。
デニス・ホン教授は「ロボットと人が料理する方式はまったく違う。人は目で見て、押してみて、味わいながら料理を作る。だが、YORIはセンサーを活用して焼き具合などを調べることができる」と続けた。
デニス・ホン教授によると、2~3年で少なくとも技術的には完成段階に入るとみられる。ただ、実際の工場でYORIが使われたり、一般化したりするのはまだ先のようだ。
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