韓国で秋夕(チュソク、陰暦8月15日の節句、今年は9月29日)の連休を控え、伝統市場が活気を取り戻している。物価高は相変わらずだが、ソウル市東大門区祭基洞(トンデムンク・チェギドン)の京東(キョンドン)市場と清涼里(チョンリャンリ)の青果物市場では、商店主たちが客の呼び込みに精を出している。
東大門区内の買い物客は23日、購入した食べ物を見せながら「伝統市場はスーパーより安い。家族と食べようとカルビを買った」と笑った。すぐそばを通っていた市民も「スーパーでは包装されたものが多いが、ここでは品物を直接目で見ることができるから良い」と話した。
市場の振興公団によると、今年の伝統市場で秋夕用の商品を買うのにかかる費用は4人家族で29万5939ウォン(1ウォン=約0.11円)となっており、大型スーパーの平均36万7056ウォンより安いという。
ただ、市民は果物の購入には慎重な様子だ。春の低温被害と夏場の集中豪雨の影響で価格が急騰しているためだ。祭祀膳を準備中だというイ・ジョンヒさん(69)は「週末ごとに少しずつ祭祀膳の用品を買っているが、リンゴ1個1万ウォン、梨1個5000ウォンもした」と嘆いた。
商店側も値上がりには心を痛めている。京東市場の果物店は「お客さんは普段より多いのに高くて売れないので残念だ」と苦い顔だった。
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