秋の招かざる客、イチョウの実が今年もソウルの街に降っている。独特の臭いと、潰れると道路が汚れることから市民の評判は悪い。ソウル市は今年、例年より1カ月早めて1日から「イチョウの実採取機動班」を出動させているが、イチョウの本数が多く、街の風景は大きく変わっていないようだ。
ソウル市は自治区別に流動人口が多いところから銀杏の採取に着手し、高所作業車や掘削機付き振動収穫機、網の設置を並行して進めている。しかし、市内には銀杏がなるイチョウの雌木だけで2万6417株(全体街路樹の8.9%)もあり、処理能力は不足している。
市民の中にはソウル市が作業をしていることを知らない人も少なくない。17日、明洞(ミョンドン)駅近くを歩いていた60代女性は「この辺りを見たところ、そういう作業をしたとは気付かない」と話した。
ソウル市龍山(ヨンサン)区の緑沙坪(ノクサピョン)駅周辺にいた20代女性は「実を踏まないように気を付けて歩くのが大変だった」という。周辺は一度作業をしたところだったが、実がどんどん落ちるため追い付かないようだった。
ソウル市は採取作業以外に「イチョウの実回収即時処理サービス」を運営している。イチョウの実で困っていれば、ソウル市応答所か自治区(公園緑地課・青い都市課)に電話すれば24時間以内に処理してくれる。また、消化と血液循環などに良い実を落ちる前に採取し、検査で安全性を確認した後、高齢者施設や社会福祉施設などに寄贈する計画もある。
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