韓国ネット大手ネイバーが開発した対話型人工知能(AI)チャットボットサービス「クローバーX」は、米オープンAIの「チャットGPT」やグーグルの「バード」より韓国情緒が理解できる――。記者が実際に使ってみた感想だ。まだテストバージョンなので具体性に欠ける回答もあったが、韓国文化や法律を比較的よく理解し、より正確な回答を出した。
クローバーX、チャットGPT(無料バージョン)、バードの回答を比較するためにいくつかの同じ質問を投げかけた。例えば「韓国の高速道路はバイクでの走行が可能か」だ。
クローバーX「韓国では緊急自動車に指定されていない二輪自動車(モーターサイクル)の高速道路などの通行を禁止しています」
バード「2023年9月1日現在、韓国では高速道路と自動車専用道路でのバイク通行が禁止されています。これに違反した場合10万ウォン(約1万1000円)以下の罰金が科せられます」
チャットGPT「ほとんどの国では高速道路でバイクに乗れますが、規定と安全規則は国によって異なる場合があります」
クローバーXとバードは法律を根拠に正解を出したが、チャットGPTの回答は誤りだった。
特にクローバーXは道路交通法第63条(通行等の禁止)に基づき、「自動車(二輪自動車は緊急自動車のみ該当する)以外の車馬の運転者または歩行者は高速道路等を通行し、または横断してはならない」という点をより正確に説明した。
クローバーX、バード、チャットGPTが異なる答えを出す理由は学習データに違いがあるからだ。バードとチャットGPTが英語圏のデータを主に学習したのに対し、クローバーXは韓国が中心。チャットGPTより韓国語を6500倍も学習したため、韓国文化に対する理解が豊富なのだ。
ネイバーは激しい市場競争を勝ち抜くため、先行したビッグテック企業との差別化戦略として「ローカライズ(現地化)戦略」を掲げている。
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