韓国のSBSテレビの番組でこのほど、「セクストーション」に引っ掛かって、離婚の危機に陥った韓国男性の話が紹介された。「セクストーション」はセックス(性的)とエクストーション(脅迫・ゆすり)を合わせた造語。わいせつな写真を送らせ、被害者の知人に流布すると脅して金品を奪い取る行為で、警察当局も注意を呼び掛けている。
放送によると、男性は片働き夫婦で、男性が主に家事を担い、妻を支えてきた。だが、最近は妻が仕事に追われ、夫婦関係が疎かになった。男性は他の女性と知り合い、SNSのビデオ通話で交流するようになった。
わいせつな写真・動画をやり取りするうち、女性から「画質が悪い。改善プログラムがあるのでダウンロードしてみて」と勧められ、男性はその通りに実行した。
数日後、男性が女性に送ったわいせつな写真・動画が、そのまま妻のスマホに送信された――。
実は、この女性は「セクストーション」を仕掛けた人物だった。男性のもとに送り付けられたのは、次のようなメッセージだ。
「あなたの裸をすべて録画した。連絡先もハッキングした。警察に通報しても流出は防げない。今日中に500万ウォン(約50万円)を送金すれば、妻に動画を転送しない。3日以内にさらに1000万ウォン(約100万円)送れば、映像はすべて削除する」
結局、写真・動画は妻に送り付けられた。妻は「目が腐るかと思った」そうだ。男性は妻に「脅迫されている。送金しなければ、私の連絡先にある人たちに映像を流すと言っている」とすがりついた。
だが、妻は離婚を通告したという。
番組に出演していた弁護士は「セクストーションで実際に離婚した例がある。映像を義父にまで送信したケースだった」と紹介した。今回の件について「夫が被害者であることは事実だが、被害の原因は本人にあるので、妻の立場から見れば、性的な関係がなくても十分な離婚理由になる」との解釈を示した。
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