韓国のトップ俳優ユ・アイン氏の薬物使用事件について、ソウル中央地検強力犯罪捜査部が再捜査を進めていることが、法曹関係者への取材でわかった。ユ・アイン氏をめぐっては7種以上の薬物を使用していた疑いがあるのに、裁判所が逮捕状請求を棄却したため、再請求を視野にさらなる捜査を進める。
ユ・アイン氏はプロポフォール、大麻、コカインを含む7種以上の薬物を常習的に使用していた麻薬類管理法違反の疑いが持たれている。だが警察当局の逮捕状請求を、ソウル中央地裁は「ユ・アイン氏も事実関係の多くを認めている」「証拠隠滅・逃亡の恐れがあると断定できない」などを理由に棄却した。警察は6月9日、在宅のままユ・アイン氏を送検している。
地検は地裁の決定について「疑問がある」「法令と国民感情からかけ離れている」として、全面的に捜査をやり直すことを決めた。地検関係者は「薬物使用に加担したとみられる人物を、ユ・アイン氏が海外に逃亡させようとしたことがわかっている。逮捕理由は十分だ」とみており、さらなる逮捕状請求を検討しているという。
ユ・アイン氏は、最高検察庁次席検事を務めた大物弁護士を含む強力な弁護団を選任している。
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