健康ブームで注目を集めている割に製品への正しい理解が進みにくい健康機能食品。そんな中、健康食品を消費者に詳しく紹介する韓国のプラットフォーム「バランス」が次々と消費者に提供できる情報を増やし、急成長している。
韓国の農林食品畜産食品部が今年3月に発表した「健康機能食品や健康食品購入現況」(2022年)によると、消費者が優先して確認するのは「価格」(16.5%)と「ブランド・商標・メーカー」(16.2%)だった。
そのためメーカーは良い製品を追求するよりマーケティングに重きを置き、有名芸能人を前面に出した広告を流したり、ブログやユーチューブでのマーケティングを進めたりする。そうして生じる費用は製品価格に反映され、消費者に転嫁されるわけだ。
2021年に設立された「バランス」のイ・チャンファン代表は「歪曲された健康食品市場を改善するためには消費者に正しい情報を簡単に伝達することが重要だ」と話す。
「バランス」の目標は「私の体が望む栄養剤3秒で探す」。そのために▽健康機能食品▽健康補助食品▽健康管理目的食品――などの栄養成分を消費者に詳しく簡単に紹介するプラットフォームを運営している。
現在、「バランス」に登録されている健康食品は4500種余り。健康食品の代表的な栄養成分だけでなく、成分表を詳しく見ないとわからない成分まで詳しく表記されている。今年末までに30万種に達する国内外のすべての健康食品の情報をプラットフォームに登録する計画だ。
消費者の間でも「バランス」の評価は高い。今年3月のサービス開始以後、訪問した顧客が購買にまで至る率は8~9%、さまざまな商品を購入するクロスセリング比率は55%に上り、サービス開始後3カ月間の累積売り上げは約20億ウォン(約2億2000万円)に達する。
イ・チャンファン代表は「消費者が正確な情報を土台に健康食品を選択する文化が形成されれば、製品価格の60~70%に達する健康食品のマーケティング費用は大幅に減ることになる」とみている。
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