2024 年 11月 25日 (月)
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「おなか、すきました、食べ物がありません」中国の1300万人、封鎖の絶叫

当局の措置によって封鎖された西安の街並み©AFP=MONEY TODAY

先月から都市封鎖が続いている中国陝西省西安の住民たちが、食材と生活必需品不足で苦痛を訴えている。中国当局の強力な防疫措置のため、食糧をはじめ、基本的な生活に必要な物品がタイムリーに入手できていない。

中国共産党機関紙・人民日報系「環球時報」は、中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」や中国版LINE「微信(ウィチャット)」などのソーシャルメディアに掲載された住民の書き込みを紹介している。西安地域の防疫措置が強化されたため、配達員の住居進入が禁止され、物品の供給が円滑でないという。飲食の配達員をはじめ、生活必需品の伝達者である運転手まで隔離され、西安地域の供給網が崩れたという指摘も出ている。

ある流通会社の運転手は「数日前から家で隔離中で、われわれのチーム全体が同じ状態。運転手たちが業務に復帰できるように別途の措置が必要だ」と述べた。ある住民は「オンラインで食べ物を注文しても配達員が入ることができず、地域の入り口付近に食べ物を置いていく。家の外に一歩も出ることができない状況なので、その置かれている食べ物さえ持ち帰ることができない」と訴えた。

家族の人数とは関係なく、当局が一定量の食品を供給している点への不満も続出している。別の住民は「ある生徒は食べ物が不足し、食べ物をもらう見返りに、他の家庭の生徒にオンライン課外授業をしている」と伝えた。

SNSには、食糧不足の状況を知らせる書き込みが相次いでいる。「西安食材購入難」などハッシュタグが話題になり、アクセス数が3億回を突破したりもした。ある住民は「このパンが最後の食糧。食べ物を心配することになるとは思わなかった」と伝えた。

現在、西安の各家庭では3日に1度、1人だけが基本的な生活必需品を買うためだけ外出できる。これまでは2日に1度、外出を許可されてきただけに、防疫基準をさらに強化された形だ。

西安では先月9日以降、連日150~160人の新規確定者が発生し、昨年末の累積確定者1277人を記録している。中国で人口1000万人前後の巨大都市が完全に封鎖されたのは、武漢(1100万人)や石家荘(1100万人)に続いて3例目。

©MONEY TODAY

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