中国共産党機関紙「人民日報」が29日、今年の中国外交を総決算する記事で「韓国」に8回言及した。
記事は「大潮流、大格局、大歴史の中でこれから進む方向を展望する」というタイトル。その中でロシア、米国、欧州、ラオス、ASEAN、上海協力機構、北朝鮮に続いて、8番目の多さで韓国に言及した。
同紙は北朝鮮と韓国、日本を一つの段落にくくり、「親仁善隣、国之宝也」(善良な人と親しくし、隣人に善を施すことが国の宝)と評価した。北朝鮮については「習近平総書記は朝鮮労働党のキム・ジョンウン(金正恩)総書記と密接に疎通し、中朝関係が漸進的に発展」と評価。韓国は「来年は中韓国交樹立30周年を迎え、習主席はムン・ジェイン(文在寅)大統領と中韓文化交流の年を宣言した」と述べた。
日本に対しては、来年が両国の国交正常化50周年になると述べたうえ、習主席は岸田文雄首相との通話で「新時代の要求に応える日中関係構築について互いに合意した」などと伝えた。
人民日報はパキスタンやカンボジア、フィリピンにも触れ、これらの国家に対する中国の新型コロナワクチンの寄付を報じた。
ロシアについては、プーチン大統領と4度も電話で会談し、「緊密な戦略的関係を維持し、新時代の全面的な戦略協力を導き出した」と述べた。
米国に対しては「今年はピンポン外交50周年」としたうえ「両国関係は、好き嫌いの問題ではなく、どうすればいいかという回答が必要だ」と伝えた。さらに「習主席がバイデン米大統領と2度、電話で会談した」「習主席は両国関係についての中国の立場を説明した」と伝え、相互尊重・平和共存・協力・共生の戦略的枠組みを明確に提示したと明らかにした。
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