オーストラリアの40代男性が前妻に養育費を支払わないという理由で、イスラエルから9999年まで出国禁止の命令を受けた。
英紙ガーディアンは28日、イスラエル居住のオーストラリア出身男性(44)が養育費180万ポンド(約2億7930万円)が未払いという理由で、9999年12月31日まで出国禁止状態に置かれていると報道した。男性は2013年から現在まで、イスラエルからの出国を禁止されている状態だ。
男性は製薬会社に勤め、イスラエル出身の妻との間に2人の子供がいた。妻は2011年、子供が5歳と生後3カ月になった時、男性のもとを離れ、イスラエルに戻った。翌年、男性は復縁のためイスラエルに入ったが、妻は離婚を望んだという。
妻は2013年、離婚のための訴訟を起こした。イスラエルの裁判所は、男性に2人の子供が18歳になる時まで毎月1200ポンド(約18万6204円)を支払うよう判決を出した。養育費を支払わない場合、9999年12月31日まで、約8000年間出国を禁止する命令を出した。このため男性はイスラエルでの滞在を続けている。
男性はフェイスブックを通じて「イスラエルの司法当局から監禁、迫害を受けている。イスラエルで生命の危機を脅かされているかもしれない人たちのために声をあげた」と主張した。また「イスラエル女性と結婚したという理由でイスラエルの司法制度によって拘束されている外国人がかなり多い」とも指摘した。
男性に養育費を支払う能力があるのか、また出国禁止命令の解除のために養育費全額を先払いしなければいけないかなどは不明。「9999年」がコンピューターシステム上、入力可能な最大の数字であるとの分析もある。
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