韓国の大企業が、チャットGPTなど対話型人工知能(AI)の普及の副作用とされる機密流出への対策に追われている。これまで社内PCでカカオトークのようなメッセンジャーを接続させない方法などで情報セキュリティを強化してきたが、チャットGPT導入で別の流出ルートができたためだ。
チャットGPTの使用を原則禁止した企業もある一方、業務効率性と情報セキュリティの狭間で共存策を探る動きもある。
サムスン電子DX部門は、チャットGPTや、米マイクロソフトの検索エンジン「ビング(Bing)」など生成型AIの使用を暫定的に制限することにした。社外でも生成・対話型AIを使う時は会社情報と個人情報などを入力しないよう要請した。
半導体を担当するデバイスソリューション(DS)部門は、チャットGPTに質問する際、一度に1024バイト以上をアップロードできないよう措置した。チャットGPTの使用を許可した後、直ちに数件の情報流出問題が浮き彫りになったためだ。
サムスン電子は今後、チャットGPTが使うことのできる業務の種類と用途をガイドラインで明示することにしている。
一方、SKハイニックスは2月の公示で、原則的に社内ネットでチャットGPTを使えないようにした。使用が必要な場合、会社の承認が必要な許可制を導入した。
また、ポスコは内部イントラネットを通じてのみチャットGPTに接続できるようにし、情報流出の可能性を事前に防止している。
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