韓国のインターネット銀行が「すぐ利子を受け取る」サービスに続々と乗り出している。顧客が希望する日に利子を支給する方式で、ネット銀行「トスバンク(Toss Bank)」の場合、1日だけ預けても利子が付く「パーキング通帳」だけでなく「先利子定期預金」も出した。利子支給方法の多角化で市中銀行との差別化を図りたい思惑がある。
金融業界関係者によると、カカオバンクは今月24日、「すぐ利子を受け取る」サービスを開始する。セーフボックス特約の改正で利子支給時期に「顧客が要請した日」を追加したのに伴うものだ。最初の預金日または直前利子支給日から次の利子支給日前日までの期間を利子として計算して支給する。
カカオバンクのセーフボックスは、口座の中に金庫を設けて自由な入出金を可能にすることで、通帳の余裕資金を簡単に分離して管理できる商品だ。最大保管限度は1億ウォン(1ウォン=約0.1円)で入出金口座当たり1つずつ開設でき、1日だけ預けても年2.40%の金利を提供する。
ネット銀行「Kバンク(K-Bank)」も1月、パーキング通帳である「プラスボックス」に利子をすぐ受け取ることができるサービスを導入した。利子支給日が来る前でも、最初の預金日(または過ぎた利子支給日)から直ちに利子受け取り申請前日までの利子を支給する。最大限度は3億ウォンで金利は年2.60%だ。
トスバンクは、インターネット銀行の中で最初に「すぐ利子を受け取る」サービスを発売した。さらに先月には「先利子定期預金」として、先に利子を受け取るという方式まで打ち出した。金利は年3.5%で、加入限度は最低100万ウォンから最大10億ウォンまで。加入期間も3カ月か6カ月と短くした。例えば、1億ウォンを3カ月間預ける場合、加入直後88万ウォンの利子を先に受け取ることができる。
トスバンクによると、「先に利子を受け取る定期預金」は発売33日で販売額が1兆ウォンを超えた。市場の熱い反応を受け、カカオバンクとKバンクも追随するか注目が集まっている。
あるインターネット銀行関係者は「顧客を多く誘致するのが目標であり、多様なサービスに集中している。顧客特典を高める点でトスバンクの前利子支給預金商品は業界で肯定的に受け止められている」と指摘する。
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