上の写真を見てほしい。ビーガンパンとスペシャルティコーヒーを販売するカフェ「Lynn」の広告だ。オンラインコピーを3つ、チャットGPTを使って作成した。
単に「オンラインコピーを書いてほしい」とだけ要請した時に出た結果が左側。右側は、コピーの使用目的とターゲット層を明確に記して得たものだ。
プロンプトをいかに使うかによって結果が大きく変わる――生成AIユーザーはこうした事実を知っている。それゆえ、自らが作り上げたノウハウでもってプロンプトを書く利用者は少なくない。
韓国最大のチャットGPTユーザー会「Chat GPTers」では、韓国のマーケティングコンサルタント「アセントコリア(Ascent Korea)」のキム・ユンギョン本部長を中心に、各専門分野の業務生産性向上を支援するプロンプトのデータベースが構築されている。同会は各分野の専門家による「核心プロンプトのノウハウ」を集めてマニュアル化し、配布する計画を持つ。
ある職業、ある分野においては、特定プロンプトが業務生産性を画期的に高める。「チャットGPT使用説明書」の著者ソン・ジュンヨン氏の解説はこうだ。
「コピーライティングの場合、90%は形式が決まっている。チャットGPTに決まったプロンプト、ターゲット、アクションを入力すれば、あっという間に解決される。ある総合広告代理店は『ジュニアコピーライターはもう必要ない』と言い切るほどだ」
◇分野別プロンプト
オンラインには、分野別に多く使われるプロンプトがアップロードされている。
最も広範囲にチャットGPTを活用する分野は断然、マーケティングだ。コピーライティングやブログ紹介文など、商品を知らせるさまざまな文句を生成する必要があるからだ。
チャットGPTに、マーケティングキャンペーンを構想させるには――「あなたにマーケティング担当者の役割をしてほしい」などと擬人化したプロンプトとともに、どのようなキャンペーンを希望するか、その内容を入力すれば良い。その際、「提案は具体的・実行可能で、多様な顧客を対象に調整せよ」と記せば、さらに具体的な結果を得ることができる。
一般的なマーケティング戦略を求める場合、「[会社説明]のためのマーケティング戦略を立案してほしい」というプロンプトを使用できる。
ソン・ジュンヨン氏の「チャットGPT使用説明書」には「この製品を見てキャッチコピーを書いてください。製品の機能より、顧客の特典を強調してください」などのプロンプトが記されている。
ユーチューブマーケティングの場合、「このテーマを見て、チャットGPTが作ることのできる興味深い10のユーチューブタイトルとサブタイトルをテーブル形式で書いてください」というプロンプトを使えばいい。
文章の作成をすることが多い学生や研究職らが使いやすいプロンプトもある。
特定のテーマに関する文章は「次のテーマで1000字の草案を作成してほしい」というプロンプトを使う。ユーザーが作成した文章や、学生の作品の盗作の有無をチェックしたい場合、「盗作チェッカーになってほしい(act as a plagiarism checker)。文章がどれほど似ているかをパーセンテージで示してくれればよい」などと入力する。
(つづく)
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