韓国のラーメンは1963年に誕生した。今年還暦だ。
ラーメンは挑戦の象徴といえる。
ソウルで開催された1986年のアジア大会の陸上3冠王イム・チュネ(林春愛)は「ラーメン少女」になった。
映画「ナンバー・スリー」の中で、俳優ソン・ガンホは「みんなラーメンだけを食べてチャンピオンになった」というセリフで人気を博した。
異性に告白する時の「ラーメン食べてから行く?」という言葉ほど、一般化された表現はあるだろうか。
ラーメンの「挑戦精神」は海外に移された。「ファイヤー・ヌードル・チャレンジ」をきっかけに史上最大の好況を享受している韓国ラーメン60年の「挑戦の歴史」を振り返ってみた。
◇韓流文化で海外展開に弾み
海外でK-ラーメンの人気が高い。昨年、史上最大の業績を記録し、今年も高度成長を続けている。
農食品輸出情報(KATI)によると、2月のラーメン輸出額は7073万ドルで、前年同期比34.2%増加した。1~2月の累積額は1億3224万ドルで、前年同期比19.8%増えた。韓国全体の輸出が5カ月連続で減少している状況を考えれば、輸出に貢献したといえる。
関税庁輸出入実績によると、昨年のラーメン輸出額は対前年比13.5%増の7億6541万ドルを記録した。5年前の3億8100万ドルから2倍以上成長した。
新型コロナウイルスでインスタント食品を求める消費者が増えた点は、ラーメン産業成長の大きな動力になった。さらに、映画「パラサイト~半地下の家族」や米動画配信大手ネットフリックス(Netflix)ドラマ「イカゲーム」、人気グループ「防弾少年団(BTS)」などの韓流文化の広がりや「ファイヤー・ヌードル・チャレンジ」の流行などは、韓国ラーメンの海外展開にはずみをつけた。2019年に4億6699万ドルだった国内輸出額が2020年には6億357万ドルに急騰した以後、ずっとハイレベルの上昇を続けている。
海外工場で生産されるラーメンは輸出に含まれないという点を考慮すれば、海外で販売されるラーメンは年間2兆ウォン(約15億1200万ドル)に近いものと見られる。海外に工場が4カ所ある農心(ノンシム)は、北米で4500億ウォン、中国で2000億ウォンの売り上げを記録し、ロシアで工場を運営する八道(パルド)は3000億ウォンを現地で販売した。
(つづく)
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