ソウルが変貌している。都心部は、「ビヨンド・ゾーニング」(立地規制緩和)が進み、高密度・複合開発時代が訪れている。汝矣島(ヨイド)は業務と居住が調和した国際金融中心地として、ノドゥル島は芸術島として復活する。漢江にはゴンドラと水上バスが通っている。ソウルの関門、麻浦(マポ)区上岩洞(サンアムドン)には大観覧車「ソウルリング」が新たなランドマークになる。ソウルの変化を眺望してみる。
◇汝矣島→仁川空港「10分」、ソウルリング夜景ツアー
2035年を想像してみる――。
フランス人観光客のエマさんは、K-POPとクラシック公演を見るために韓国を訪れた。仁川空港から空港バスを利用してソウルに入ってくる途中、ハヌル公園の「ソウルリング」が真っ先に目に入った。代表的なランドマークに浮上したソウルリングを見たエマ氏は、ようやくソウルに到着したという実感が湧いた。汝矣島にあるホテルに荷物を下ろすやいなや夜景を見るため、直ちに水上バスに乗ってソウルリングを訪れた。
ソウルリングから見下ろすソウルの夜景はまさに幻想的だった。2020年代初めまでは、マッチ箱のようなビルとアパートでいっぱいのソウルだったが、今は多様な高さと独特なデザインの建物が並び、シンガポールを凌駕する素敵なスカイラインを描く。
エマさんは、汝矣島公園にある雄大な第2世宗文化会館で、韓国が誇るクラシック演奏者らの公演を鑑賞した。そして夕日の名所として人気のノドゥル島でK-POP公演も楽しんだ。すべての日程を終えて出国するために仁川空港に戻る途中、ドローンタクシー(UAM・都心航空交通)を利用し、10分で汝矣島から仁川空港に移動できた。あわただしい日程だったが、エマさんは、「次にソウルを訪問する時は十分な時間をかけて楽しむ」と誓った――。
(つづく)
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