韓国で若い世代を中心にマッコリなど伝統酒が人気を集めている。韓国農水産食品流通公社の「2022年度酒類市場トレンド報告書」によると、2021年の伝統酒出庫金額は941億ウォン(1ウォン=約0.1円)で前年比50.2%増加した。ビールが前年より3.7%増加、希釈式焼酎が4.3%減少したのとは対照的だ。伝統酒を高級酒類の一つと認識する20~30世代の増加が原因の一つとみられる。
報告書は、伝統酒の製造過程や醸造所が持つさまざまなストーリーを活用したマーケティングが効果的だったと分析した。この過程で酒の味や高級なパッケージが広報され、感性を重視する若い世代に響いたようだ。
ネイバーショッピング伝統酒購買製品順位で2021年8月から1年間、1位の「福順都家(ポクスンドガ)」、2位の「竹郷都家(チュクヒャンドガ)」などについては、酒に対する哲学、製造過程などが紹介されている。製品を選ぶ時、企業や製品に盛り込まれた哲学、材料など背景とストーリーを重視する20~30代に有効な戦略といえる。
伝統酒を飲んだ後、短行の評価を残す伝統酒専用インスタグラムアカウントを運営する会社員(29)は「伝統酒の味はいつも新しく好奇心が湧く。酒の味を記憶するためにインスタグラムに記録している。酒瓶の形が全て異なりワインコルクを集めるようにコレクションしたい気持ちになる」と話した。
伝統酒は贈り物用としても重宝されている。会社員のキム・ウンソンさん(30)はプレゼント用に伝統酒を2カ月に1回購入する。「ワインはありふれている。伝統酒の瓶の形、ラベルはユニークで味も多様なのでプレゼントに良い」という。
ザ・ボーンコリアの伝統酒コミュニティ「ペクスルドットコム」によると、昨年の伝統酒購買年齢は20~30代が66%を占めた。一方、40代は32%、50代以上は3%だった。また、マッコリの消費率は20代が62%、30代が66%で「高年齢層が求める酒」という認識とは逆の結果が出ている。
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