「結婚計画ですか? まだ全然」。今年39歳になったイ・ミンジさんの今年の計画には結婚がない。職場での昇進など社会生活で成し遂げたい目標で1年の予定は埋まっている。
韓国では、結婚を必須ではなく選択だと考える社会的認識の変化と共に、住居費の上昇など経済的理由も晩婚化に拍車をかけている。統計庁によると、40代前半女性の昨年の婚姻件数は20代前半より多かった。これは2021年から2年連続である。
晩婚が大勢になった理由は、結婚しなければならないという認識が薄くなり、結婚を最大限遅らせる人が増えているためだ。
統計庁が昨年実施した社会調査によると、結婚すべきだと考える20代の割合は35.1%で、10代(29.1%)を除いて全年齢層の中で最も低かった。
イ・ミンジさんも来月初めに予定されている同好会のテニス大会のため、週3回仕事帰りに運動をしている。夏休みには、付き合って4年目になる同い年の交際相手と南米旅行を計画しており、7月初めの飛行機のチケットを取った。会社では昇進が目標だ。大企業に勤めて10年目、今年は課長昇進の対象だ。
交際相手とは結婚計画はない。イ・ミンジさんは非婚主義者ではない。結婚が遅いとは感じないだけだ。イ・ミンジさんは「子供も1人は産むつもりなので、早ければ2年後ぐらいで計画している」と話す。
晩婚が増えるもう一つの原因としては、高くなった住居費用などのように婚姻費用の増加に伴う負担もある。
ソウルの会社員(33)は「就職して5年たつが、この地域でマイホームを購入するには程遠い。結婚費用すら手に負えないのに、家などの条件を満たすつもりなら今の年齢層は厳しい。友人で結婚したのは1人だけだ」と嘆いた。
京畿道龍仁市(キョンギド・ヨンインシ)の幼稚園教師(38)も「1人で暮らすには経済的に安定している。あえて急いでまで難しい条件で結婚したくはない。結婚後も安定した状況になると確信したら決心できそうだ」と話した。
韓神大学社会学科のユン・サンチョル教授は「晩婚はすでに社会文化的に一般的な傾向になった。さまざまな要因で時期が遅れただけで、晩婚自体を問題と見ることは難しい」と話した。
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