ブランド熱が流通業界を席巻している中、ワイン市場でもプレミアムワインが人気を集めている。徐々に価格帯が広がり、ワインがいつの間にか大衆的な酒類として位置づけられる中、ワイン本来の高級感を求める消費者が増えてきている。
流通業界関係者によると、ホームプラスの今年1月から今月20日までのワイン全体の売上が前年同期に比べ、11%伸びた。特にこの中でも「プレミアム」ワインに分類できる50万ウォン以上の売上が、前年と比べると8倍ほど増加し、プレミアムワインの人気を証明している。
ホームプラスはシャトールペン、ペトリュスなど500万~600万ウォン台の「超プレミアム」ワイン販売にも積極的のようだ。12月は、年間ワイン販売量の20%が集中する時期であるだけに、単価の高いプレミアムワイン市場を攻略し、売上を大幅に伸ばそうという意図として捉えられる。
ロッテマートもこの日オープンした蚕室にあるロッテマート「ゼタプレックス」で、毎年約1億ウォン相当のプレミアムワイン「ロマネコンティ」を5500本だけ生産し、販売するなど、プレミアムワインの販売に乗り出している。特に高級ビンテージワインも試飲後に購入できる「テイスティングタブ」という試飲スペースを設けて新規購入者が購入しやすくしている。
中・低価格のワインを強調した大手スーパーが、このようにプレミアムワインを攻略しているのは、ワインが大衆的な酒類として位置づけられ、高価なワイン商品への拒否感も弱まったためだ。いつの間にか、ワインはコンビニでも購入できる身近な酒類になった。特に、レストランではなく、家でもワインを飲む消費者が増えるにつれ、単価の高いプレミアムワインを求める需要も増えている。
新型コロナ以降、流通業界全般でブームになっている「ブランド品」への熱気もプレミアムワインのラインナップ拡大に一層寄与していると分析される。海外旅行などに消費していた費用をプレミアム商品に使う傾向が強まり、ワインでもプレミアムを求める客が増えていることを意味する。簡単に外食することができない雰囲気の中、プレミアムワインで高級レストランに来たような「雰囲気」を出そうとする欲求が反映されたわけである。
このようなプレミアムワインの大衆性はコンビニイベントでも表れている。GS25で旧正月ギフトセントとして限定販売された550万ウォン相当のワイン「シャトーペトリュス2014」は販売開始とともに品切れになった。600万ウォンもする5大シャトーワインセットも当日完売した。大衆的な認識の強いコンビニまでプレミアムワインが人気を集めたわけだ。
また、これまでプレミアムワインを販売してきたデパート業界でもプレミアムワインの人気はさらに高まっている。
現代百貨店によると、今年1月1日から今月22日までの50万ウォン以上のプレミアムワインの売上は、前年同期に比べ86.5%増加したことが明らかになった。これはワイン全体の平均伸び率の51.2%を上回る数値で、プレミアムワインの人気を想像することができる。このような人気に支えられ、同百貨店は13日から狎鴎亭(アックジョン)本店など全国16店舗の食品館でオーストラリアの有名ワイナリー「ペンフォールズ」の代表ワイン2本で構成されたスペシャルパッケージを130万ウォン(定価259万ウォン)で販売するイベントを開催している。
現代百貨店の関係者は「新型コロナの長期化で宅飲みのトレンドが浮上し、今年のワイン売上が昨年に比べ50%以上増えた。特にホームパーティートレンドの拡散などで50万ウォン以上のプレミアムワインに対する需要も大きく増加した」と説明している。
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