2024 年 12月 23日 (月)
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悲惨なまでの制球力・鈍いスイング [KWレポート] 韓国野球の東京惨劇 (下)

13日、中国に勝利し、喜びを分かち合う韓国チーム(c)NEWSIS

第5回ワールドベースボールクラシック(WBC)を通じて、韓国野球が悲惨な現実を赤裸々に表わした。オーストラリア、チェコなど欧州野球が韓国との格差を縮めている半面、韓国野球の技術は淘汰されている。

第1ラウンドの初戦であるオーストラリア戦で7対8で敗れた韓国は、第2試合の日本戦で4対13で完敗した。コールドゲームを辛うじて免れた敗北だった。野球の辺境ともいえるチェコに7対3で勝利し、中国には完勝したが、結局WBC3大会連続1ラウンド敗退の成績表を受け取った。

今大会で、ほとんどの韓国投手は自信喪失に陥り、打者は虚名を博していただけだということを証明した。イ・ガンチョル監督の投手起用など用兵術も大会中ずっと不安要素として指摘された。

◇「練習不足」以外に説明できず

韓国投手の球威は日本選手とは比べ物にならなかった。いくら腕の力が強く、握力が強く、フィジカルが優れているとしても、その力をきちんとボールに伝えられなければ何の役にも立たない。

制球力不足も韓国投手の恥ずかしい姿だ。

幼いころから野球をして、プロに入って専門的にボールを投げる投手たちが、今大会では本人が投げようとするコースにボールを投げることができなかった。

コンディションが悪いという理由を挙げることができるが、マウンドに上がる投手ごとに制球力の乱れに苦しんだ。打者の威勢に怯えて逃げ腰のピッチングをして自滅する場面が多かった。練習不足以外に説明しようがない。

イ・ガンチョル監督は大会開始前「一部投手があまりにも早く体を作ったので、選手たちのフォームが上がってこなかった」と心配した。一部の選手は、KBOリーグ公認球に比べて滑りやすいWBC公認球への適応に苦慮している、とボールのせいにした。

みんな同じ条件で大会に臨むのに、理屈にもならない詭弁を恥じることなく口にした。

◇日本投手の球威に戸惑い

打者らは不慣れな投手が出ると、まともに攻略できなかった。特別なこともない「ツーピッチ投手」を相手にも苦戦し、誘い球にバットは空を切った。失投が飛んできても、まともにバットの芯に当てられなかった。重要な場面で見事な活躍をしてくれた選手はヤン・ウィジくらいしかいなかった。

韓国の打者たちは日本戦では最高投手のダルビッシュ有を相手に先制点を挙げたが、6回表1死後から5三振を喫するなど、11人のうち1人も塁に出られなかった。日本の継投陣には一難去ってまた一難だった。

それだけ日本選手たちは大会前によくコンディションを調節したのだ。今年を最後にフリーエージェント(FA)資格を得る大谷翔平のようなスーパースターも本気で大会に臨んだ。

代表チームの看板打者、イ・ジョンフも日本投手の球威に戸惑いを隠せなかった。イ・ジョンフは「衝撃的だった。野球人生がいつ終わるかわからないが、ずっと日本戦を思い出しそうだ。悔しさもある。『これは何だろう』などと、いろいろ考えた。生まれて初めて見るような球を打った。確かに日本の投手のボールは良かった。韓国のリーグでは見られなかったボールだった」と振り返った。

レベルの高い投手を相手に競争力を見せたのはイ・ジョンフ、ヤン・ウィジぐらい。残りは格段の差があった。

◇北京五輪の栄光、忘れる時

今回のWBCを通じて、韓国野球の暗澹たる現実が露呈した。

KBOリーグの成績は無視し、国際大会で実力のない選手は思い切って外すべきだ。KBOリーグで大きなスイングで本塁打を狙う打者より、精巧な打者、投手を苦しめられる選手を中心に打線を組んだ方が有利かもしれない。

今やベスト4入りした第1、2回のWBCと2008年の北京五輪の栄光は忘れ、人材発掘と選手教育や育成など根本的に野球システムを再整備しなければならない時期が来た。

中国戦を終えたイ・ガンチョル監督は「1、2回のWBCの時には、第一先発投手を確実に決めることができた。今回は野手より投手の方が成績が悪かった。確実な先発投手を決めるべきだったが、それができず、結果を出せなかった」と振り返った。

(c)NEWSIS

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