韓国教育省が2年後に向け、人工知能(AI)を搭載したデジタル教科書の一部授業導入に乗り出す。ただ、技術的な準備はできているものの、学校現場定着には時間が必要だという指摘が出ている。
イ・ジュホ(李周浩)社会副首相兼教育相は23日午後、「デジタル基盤教育革新方案」を発表した。その核心は「AIデジタル教科書」だ。従来のデジタル教科書にAIを加え、生徒別水準の測定とそれに伴う学習方向の提示まで可能にするという構想だ。
AIデジタル教科書開発に与えられる時間は開発指針が発表される8月から約10カ月になる見通しだ。教育省関係者は「開発後の提出期限は翌年(2024年)5月までと見ている。現場の意見を集約する過程で変動する可能性がある」と話した。
開発されたAIデジタル教科書は2025年の小学校3・4学年、中学校1学年、高等学校共通科目と一般選択科目授業に優先的に導入される予定だ。教育省はAIデジタル教科書が適用される数学・英語・情報などの科目を教える教師の40%に対する研修を来年までに終えるという計画も提示された。
しかし、学校現場では無線インターネット網(Wi-Fi)のような基本ハードウェアさえ不備だという指摘がされている。タブレットPCを活用した授業に取り組むソウルのある高校教師は「いくら工事をたくさんしてもWi-Fiがよく切れる。タブレットPCを家に持ち帰らせることもできないのに充電器はクラスに2台しかない」と嘆いた。
2年後にAIデジタル教科書が導入されるという点については「子供たちはどうだかわからないが、教師たちは準備ができていないようで時期尚早だと思う。研修も新たな業務負担だと感じらる」と明らかにした。
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