韓国で2021年の1人当たりの国民総所得(GNI)は3949万ウォン(1ウォン=約0.1円)で、前年に比べ4.6%増加した。同期間、世帯の可処分所得と家計負債の比率は200%をはるかに超えた。稼いだ所得に比べて、抱えている借金は2倍以上だ。
◇暮らしの満足度は最下位圏
2019~21年、韓国国民の暮らしの満足度はOECD(経済協力開発機構)諸国で最下位圏で、トルコ・コロンビアと同様のレベルだ。
20日統計庁が発表した「国民生活の質2022」報告書によると、2021年物価上昇を勘案した購買力基準である国内1人当たりGNIは3949万ウォンで、2020年(3777万ウォン)より4.6%増加した。新型コロナウイルスの大流行で前年に比べ0.1%増加した2020年と比べると、上昇幅が小幅に増えた。
世帯平均資産から負債を除いた実質世帯純資産(消費者物価反映)は2021年に4億441万ウォンであることがわかった。3億6287万ウォンだった前年より11.4%増加した。世帯の可処分所得と家計負債総額の比率を示す家計負債比率は2021年は206.5%だった。
前年に比べ8.7ポイント増えたが、200%を超えたのは初めてだ。家計負債が世帯が使える所得の2倍を超えたわけだ。世帯の所得と家計負債の比率は2008年の138.5%から13年間に毎年3~4ポイントずつ高まってきた。
◇主観的生活の満足度も38カ国のうち36位
2019~21年の主観的生活の満足度は10点満点で5.9点と集計された。これはOECD諸国38カ国のうち36位だ。
同期間、韓国人が感じた生活の満足度はOECD平均値(6.7点)はもちろん、日本(6.0点)よりも低かった。韓国より生活満足度の点数が低い国はコロンビア(5.8点)、トルコ(4.7点)の2カ国だけだった。
2021年の「暮らしの満足度」は10点満点で6.3点で、前年(6.0点)より小幅上昇した。世帯所得が月100万ウォン未満の低所得層の満足度は5.5点にとどまり、所得が100万ウォン以上200万ウォン未満の満足度(6.0点)も全体の平均値を下回った。
人口10万人当たりの自殺率は、2021年は26.0人で、前年より0.3人増えた。特に70代(41.8人)からは、人口10万人当たりの自殺者が40人を超えた。80歳以上では61.3人と急激に急増した。
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