新型コロナウイルス禍が一段落し、韓国でも在宅勤務から出勤へ切り替える会社員が増えてきた。そんななか、「昼休みに自己啓発を」というMZ世代(1980年代半ばから2010年ごろまでに生まれた世代)などの若手サラリーマンらをターゲットに、食事をおやつのように済ませることができる「スナッキング(snacking)」メニューが注目されている。オフィス密集地域ではキムパプ(韓国風のり巻き)の売り上げが増える傾向にある。
プンシク(韓国風軽食)のフランチャイズ「スクールフード」によると、オフィスが集まるソウル市江南(カンナム)、瑞草(ソチョ)両区などの配達直営売り場で、「マリ」の販売占有率が昨年約35.6%に達した。「マリ」とはスクールフードが販売している小さなキムパプ(のり巻き)で、昼時に飲食店が混み合うオフィス街で簡単に食事を解決できる。
スクールフードは、健康を考えるトレンドと相まって昼休みに運動や自己啓発をする若い会社員が増えたことにより、スナッキングメニューが浮上したと分析している。マリには計15種類あり、「モッツァレラスパム卵マリ」と「スパニッシュイカ墨マリ」が代表的だという。
「hy」(旧韓国ヤクルト)はサラダ専門ブランド「イッツオンサラダ」で送料無料サービスを運営している。注文と同時にサラダを製造し、フレッシュマネージャーが冷蔵カートで製品をサラリーマンらに直接配送する。こちらも人気で、hyの調査によると、昨年の年間サラダ販売量は前年比34.8%増えた。
業界関係者は「昼食を同僚たちと豊かに過ごす代わりに、自己啓発をしながら柔軟に過ごしたがるMZ世代が登場した。若い世代が変化させた昼食文化では、簡単かつ、まともな一食を提供するブランドが勝ち残るだろう」と話した。
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