韓国で飲料と酒類を問わずに広がりを見せている「ゼロシュガー」(無加糖)ブームが、これら製品の元祖ともいえるコーラ市場に逆流している。2006年発売のコカコーラゼロの販売シェアはコーラ全体の約20%にまで急増し、2021年初めに発売されたペプシコーラゼロシュガーも1年で販売量が2倍以上増えた。
コカコーラの消費者の大半はオリジナル製品に優先順位を置き、コカコーラゼロの販売占有率は5%水準で推移している。毎年少しずつ上昇してはいたが、2019年までは10%を下回っていた。ところが、2020年から販売量が目立って増え、一気に10%を突破。2021年、2022年と急増が続き、最近では販売占有率が20%に迫ったことがわかった。
コカコーラ飲料の監査報告書によると、2021年の会社売上高は1兆4229億ウォン(1ウォン=0.1円)で、前年(1兆3387億ウォン)比6.3%増。昨年もこの傾向が続いており、ゼロコーク製品群がかなり寄与したと見られる。
ライバルのペプシコーラは2021年1月にゼロシュガー製品を初めて発売し、昨年末までの累積販売数は5億5000万缶(250ml基準)。昨年上半期の販売量は発売6カ月間の約2倍に増えたという。
ペプシコーラの独占販売権を確保したロッテ七星飲料によると、ゼロ炭酸製品の売り上げ高は2021年上半期342億ウォンから2022年上半期851億ウォンへと148.8%増加。同期間、炭酸飲料の売り上げが3430億ウォンから4135億ウォンへと20.5%増加したことと比べると、売り上げ伸び率は7倍を上回る。
ロッテ七星は無糖コーラの需要層が広がった点を考慮し、最近ゼロシュガーライム、マンゴーなど製品ラインアップを拡大している。
業界関係者は「ゼロシュガー飲料の元祖であるコーラがゼロシュガー人気に支えられ再び注目されている。健康を考える消費トレンドが拡散し、無糖製品の味も以前より改善された点が販売量増加につながったようだ」と見ている。
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