SNSで「高額アルバイト」「副業」をうたって女性を狙う詐欺犯罪が韓国で相次いでいる。被害を回復することも詐欺師を捕まえることも難しい。「被害金を返してもらおう」と誘う2次詐欺も珍しくない。被害を受けた女性にインタビューした。
「成人チャットに加入して男性と会話すれば、高収益を保障する」。こんなうたい文句で高額アルバイトを募集する組織がSNS上にある。比較的最近登場した手法で、チャットの過程で裸の写真を要求し、警察に通報しようとすると写真をばらまくと脅迫するなど、手口が卑劣だ。
今年1月12日午後、忠清北道のある都市で、一人で子供を育てるカン・ジヨンさん(仮名・27)のインスタグラムのアカウントに「いいね」を押して「フォロー」を申請するアカウントが多数現れた。好奇心でアカウントをクリックすると「チャットバイト1日10万~30万ウォン(1ウォン=約0.1円)」と書いてあった。
カンさんは「チャットバイト」の広報アカウントに導かれ、カカオトークで相談員に説明を聞いた。相談員は「成人チャットだ。一対一のチャットで相手に気持ちを合わせながら、プレゼントも受け取る」と言い「プレゼント1個当たり1ウォンで、1日30万ウォンを簡単に稼ぐことができる」と話した。彼は推薦人IDを教え、チャットサイトのリンクを渡した。推薦人を通じて加入し、払い戻しは「100万キャッシュ」から可能だと話した。
カンさんがサイトに加入して男性とチャットを交わすと、わずか数分で50万ウォンを稼ぐことができた。そうするうちに、チャットルームで一人の男性から「いやらしい会話をしてくれればプレゼントをたくさんあげる。どう?」と持ちかけられた。男性は裸の写真をくれれば、1枚につき、50万ウォンを送ると言った。
カンさんは「少しでも多く稼げれば、と思った」と言い「1000万ウォン(約104万円)を前に、私の自尊心も何もかもすべて消え去った気がする。なぜだろうか……」。後悔の気持ちがこみあげてきている。
(つづく)
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