「お母さんが『マスクをして学校に行け』と言うので、そうしました」
30日午前、始業式が開かれた韓国蔚山(ウルサン)市の小学校。「ノーマスク登校」初日だったにもかかわらず、通学路にはマスクをしていない生徒の姿はほとんど見られなかった。
韓国では同日から室内マスク着用義務が「勧告」に転換され、学校内マスク着用も「自律」に変わった。2年3カ月ぶりのことだ。
小学1年生の児童は「お母さんも先生も『まだマスクをしていろ』と言った。いつもマスクをしてきたので息苦しくない」と話す。この児童は、下校後、英語塾に行く。塾では「マスクを外してもいい」と言われ、「混乱しそうだ」と嘆いた。
この日、近くの幼稚園の通学バスから降りた園児らもみなマスク姿だった。マスクに関連した通知のない幼稚園や学校も多く、戸惑いが起きていた。
ある保護者は「他の学校はマスクに関する通知があったが、私たちは受けていない。ノーマスク初日なのに何の話もない。どうしろというのか」と不満を吐露した。
先述の小学校の教頭は「学校ではマスク着用を完全に解除されたとは言い難い。過密なクラスが多いため、保護者の懸念はまだ大きい。新型コロナの推移を見守りながら(マスク解除を)するかどうかを決める」と述べた。
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